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ちょうこくしつ座


種おこし出演者「ちょうこくしつ座」

私が小さいころ 親子劇場という年に数回行われる観劇会に、毎回母親が連れて行ってくれていました。 今でも思い出すのは 少し空気のこもったような会場にざわざわと響く人々の話し声。 ぎいっと自分で押し下げて座る座席のビロードの冷たさ。 そして鳴り響く開演のブザーと やがて訪れる闇と静寂。

大音響の中緞帳が上がると同時に広がる異世界は、子供の私にはとても刺激的できらびやかで、いつもいつも舞台の主人公に成り代わり、手に汗握り、泣き、ときめき、そして夢見心地のままにお芝居の終わりを迎えるのでした。

異世界への入り口。

それが、お芝居を観るということ。

今回こだま会館の小さな舞台で 賑やかに滑稽にでもどこか物悲しい人生を生きるのは、 人間ではなく人形です。 仰々しい音楽もなく派手な照明もないけれど 関西弁の軽快な語べと生のお囃子と、 そして繊細にカタカタと動くマリオネットの手表情は ぐいぐいと人々を惹きつけ心をつかみます。

丁寧に作られた人形たちの愛おしいまでの豊かな表情。 きちんと見えた時の色合いが計算された、彩色豊かな小物たち。 どれもこれもが一見の価値ありです。

人形たちが織り成す異世界の昔話。

どうぞこの機会に体感なさりに来てくださいませ。

<ちょうこくしつ座さんから一言>

糸操りの人形芝居屋です。新聞紙から作った人形が、 『よーいとよいやまか どっこいさーのせー』と なにわの昔話を演じます。

どうぞお楽しみに。

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