Sage（セージ）カリンバ奏者
彼の指先から零れ出す音は
雨の音 雪の音 風の音 花の音 雷鳴の音 心の動く音
私たちはその零れだす音を掬い上げながら 頭の先から足のつま先まで音を静かに浴びていくのです。
指先で金属の弦をはじくカリンバ（別名・親指ピアノ）は 弾くものと聴くもの の心の情景を音に流し込んで物語を紡ぐ音楽です。 心地よい音の共鳴はどんどんひろがり やがてまあるい音の繭の中にいるような 不思議な感覚になるのです。
私がSageと出会ったのは10年以上前の 渋谷の小さな小さな雑貨店。 そこで働いていた私は お客様としてやってきた彼の親指の爪の長さをとても不思議に思い 「あなたの親指の爪はどうしてそんなに長いの？」 と聞いたのが始まりでした。 「これの秘密はまた来た時に」 と意味深に笑った彼は、翌日、こっくりとした栗色の半月型のカリンバを持って現れたのです。 「僕の夢は、カリンバ弾きになることです」 そういって私に聴かせてくれた音楽は今までに体感したことのない音楽で、小さな店に広がる音の雫に、心が震えたのを今でもしっかりと覚えています。 その後、彼はめまぐるしいまでの努力と活躍をし、夢を叶え 人気カリンバ弾きに。
私が渋谷のお店をやめ、秋田に来る際 お店まで見送りに来てくれた彼に私は、ひとつのお願いをしていました。
「私の夢は秋田で何か形あるものを作ること、秋田で新しい世界を見つけること。その日が来たら、あなたの音楽で華を添えてね」
と。
秋田に来て10年。 ようやくこのイベントでその約束を果たせます。
私が心より皆さんに聴かせたい音楽です。 優しい音の繭に 身をゆだねにいらしてください。
Sageさんは 種おこしイベント中、終日イベント会場にいてくださいます。 彼の指導の下、カリンバや可愛い鳥寄せ笛を作るワークショップの部屋もご用意しています。
＜Sageさんより＞
自ら制作し演奏するカリンバ奏者。自然に溶け込む水のような音色は聴く者の心象風景を呼び起こす。 音楽以前の現象の調べを表現する楽曲が特徴的。
どうぞよろしくお願いします。
